小学生の学習内容

小学生の学習内容

まず取り組むことは?

トトでは何年生であっても中学受験問題にいきなり取り組むようなことはせず、「まずは算数と国語を小6範囲まで終わらせる」ことに集中します。

またよほど直前でない限り、4科一斉に取り組むこともせず、算国2教科から始めます。

「理社に必要なのはまずは学習漫画などを使った科目全体のイメージ作り」です。いきなり暗記などを始めても、無味乾燥で吐きそうになるはずです。

受験前は別ですが、もし4年生くらいの段階で、一日の間に算数国語をやってなお時間に余裕があるのならば、無理にゴリゴリと追加勉強などせず、元気に遊ぶか自分の興味のあることに目一杯時間を使ってください。

学生が「やるべきことをやっても時間を増やされるだけ」と認識すると、彼らはおそらく時間をダラダラ使って締まりのない勉強をしてしまいます。

上手にサボりだす、「彼らなりのブラック企業化の回避」というわけです。時間の無駄が増えるだけなので、キッチリ切り替えましょう。

興味があることが勉強であるならば、算国は自由に教材を進めれば良いですね。

理社は本や図鑑、漫画を読むことで好きな分野の理解を深めるのが良いと思います。

ステキですね。いくらでも紹介致します。

具体的には何をやるの?

中受準備(算数編)

小6範囲までで「特に重要視して取り組むのが割合、単位量(速さ)の文章題」です。

この典型的な文章題の学習過程で「はじき」「もわく」など一つ一つの出し方の暗記ではなく、「何と何が等しいのか」という式の意味を理解する「方程式の考え方」と「逆算」を身に着けてもらいます。

図形は中受問題とその後に大きな乖離はありません。

しかし、特殊算はパズル的な解き方に終始すると「基本的な割合や単位量の式の組み立て」がおざなりになりがちです。すると中学への橋渡しとしての立式能力が身に付きません。

特殊算には「その後中二あたりまでで習う文章題の問題群」が多く含まれます。

問題を見て「これって方程式で解けばいいんじゃないの?」と思われた方も多いのではないのでしょうか。

その感覚は正しいです。中受的な解き方の過剰な神秘化に惑わされる必要は全くありません。(ですが便利なものは使いましょう)

 

ちなみにしばしば目にする、「方程式で解いていては思考力を問う問題に対応できない。よって特殊算の解法に集中すべき。」という言説は的を外していると私は考えます。

方程式にせよ特殊算における解法にせよ、「イコールが成り立つ式の意味を考えずに勘で文字と数字を組み合わせ」たり、「とりあえず図や絵をかいて勘でどこかに数字を入れ込む」というのは、どちらも全く思考をしていないのでそもそも問題外です。

方程式で大切なのは、「文章題において何と何がイコール関係になるのかを立式する(等式を立てる)こと」です。

わからないものを文字に置きかえたあとの、流れ作業で計算する「計算過程」が大切なのではありません。

その計算ならばそもそも□などの記号を使った逆算という形で中学受験生は100%やっています。ただ負の数の概念を教えずに形の暗記で計算させているだけです。

よって、「方程式だから頭を使わない」「その計算方法は使ってはいけない」という事実はありません。

また学校側が要求する「思考力(算数の才能)を問う問題」とは、「規則性や数論、図形」といった問題群のことです。これは中学受験に限らず高校・大学受験でも同様です。

これらのうちの難易度の高い問題は、才能を識別するための質の違う問題であり、「文章題の単元とは本質的に無関係」です。

よって、「特殊算の『解法』が思考力を問う問題のために要求されているという事実は存在しない」と私は考えます。ただし、「図を描くことによって思考の補助線を引く」という練習は大切です。

神秘化もせず、排除もせず、便利なものは「複数ある手段のひとつ」として使えばよいと思います。

トトでは小4期にまずは小6範囲までを徹底的に演習したうえで、

その後「中学受験に進むのか」、「中学範囲の英数先取りに進むのか」を選んでもらいます。

中受準備(国語編)

国語では、いきなり文章を読んで、答えを選択肢から選び、さあここで解き方のテクニック!などということはやりません。

まず初めにやることは、基本的に「外国語を学ぶときのやり方」と同じです。

外国語を学ぶときには、「語彙」「文構造の理解(文法)」「短文の多量のインプットとアウトプット」から始まります。

私たちは日本語ネイティブとして聞き取りや発音はできるので、まず語彙習得と文の分解を練習します。

文の分解練習は特に重要です。「主語・述語」「修飾関係」「指示語の内容」の理解をひとつひとつドリルでクリアしていきましょう。

語彙と文法をクリアしたら、いよいよ文章を読んでいきますが、やはり最初は「設問を解くことはおまけ」です。

まず文の展開をまとめる練習、次に要約練習を行います。

要約とは、「文章を通して筆者が言いたいことを捕まえる」作業です。設問ではなく、本文に集中します。

「物語文には物語文の、説明文には説明文の典型的な展開の仕方」があります。

入試においてこうした典型的な流れを読み取りやすいのは、「入試現代文では出題者側がこれを問いたいという典型的な意図が存在するから」です。

それを学習したうえで「文章をチェックで汚していく練習」を徹底して行います。

そうして本文を読みきれたなら、設問で聞かれる箇所に自ずとチェックが入っているものです。

文にチェックをいれてまとめ・要約練習をする文章は、本格的な受験勉強期に入れば、受験で頻出の文章に取り組むことになります。

すると結果として背景知識となる「テーマごとの典型的な言説」が身に付きます。

そうしたテーマの背景知識こそが速読のスピードを上げてくれます。

ただ徒に文字を素早く追っていても「文章理解のスピード」は一向にあがりません。

言葉の意味や修飾関係、テーマの背景知識を理解せずに文字を素早くみるだけでは、おそらく目を速く動かせる人間になるだけです。

アニメーション監督の宮崎駿に動画を速く描くコツを聞いたところ、※「鉛筆を動かす時速の差」「早く描こうとする意志の問題」と言われて困ったという逸話があるのですが、やはり天才の言うことは違うなと思わざるを得ません。

きっと質問の意図は、「良い動きを描くための絵と絵のつなぎ方、ポイントはなんでしょうか」というものだったはずです。

しかし宮崎さんにとっては「そんなものは勝手に描けるだろ、手を速く動かせ」というわけです。

これを良きアドバイスと感じるのであればおそらく天才ですから、語彙や文法、話の典型的な展開の仕方を学ぶ前に目を速く動かしてみるといいと思います。

本文をしっかり整理できるようになれば、最後に設問の解き方に注意して問題演習です。

こうした「設問読み取りの注意点」は、実際に過去問を解き始める時期からで十分です。

※『作画汗まみれ 増補版』大塚康生 p42

英・数先取り編

「小学校では授業を聞いていればテストで100点が取れるレベルの学生」の中には、「中学受験には興味がない」「普段の勉強やゲームばかりやるのも退屈なので、よりレベルの高いことを学んでみたい」という学生が一定数いると思います。

彼ら、彼女らの現在の通知表は「大変良い」で占められていることでしょう。

そうした学生はおそらく、公立中学に入っても「授業を聞いていればだいたい内容は理解できて、テスト勉強もさほどしないで内申は4以上」を取るはずです。

ただし授業は退屈でも、中学では部活動が始まり、また行動範囲も広がります。するとやれることが増え、あっという間に受験時期が近づいてきます。

さてここで自分の内申書に見合った学校を志望校に選ぶことになります。

たとえば独自入試を課す「都立自校作成校」選んだとしましょう。すると、ここで初めて気付くのです。「学校でやっている内容と全然違う」ということに。

独自入試は特に英語の長文量が増加し続けており、教科書の英文量が少ない公立中学で授業とテストを受けていただけでは、全く別物に感じるはずです。

そんな困った事態にならないためにはどうすればよいかといえば、授業に退屈しているような学生は、「小学生のうちから大量の英文や数学の問題に触れ、どんどん先取りしてしまえばよい」のです。

部活動が始まる中学生活より、退屈に過ごしている小学生の時期の方が時間に余裕はあるでしょう。

中学受験をする学生の場合、「受験算数」という名目で中学2、3年の数学の内容まで学んでおり、そこに高校受験と変わらない国語の文章、中学範囲の理科社会も加えて4科目の勉強をしています。

それに付き合う必要は全くないですが、同じようなポテンシャルを持った学生なら、小学生5、6年の2年間があれば、週2程度の学習で中学範囲の英語・数学を学び終えることも可能です。

そうした勉強は、そのまま先取りを続けて大学受験レベルまで切れ目なく継続していくことができます。

以上の点から、トトでは「受験に興味はないけど学校では退屈している」という小学生には、英数の先取り学習をお勧めしています。

 

文責 町田

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