中学受験の学習で困ってます!
小学生が中学受験の学習で発生する問題点ですが、まずほとんどの場合初めに困惑するのは、「学校算数と中学受験算数の違い」でしょう。
しかし中学受験は算数の理解度が大きく合否をわけるため、ここのつまずきの解消は避けては通れません。そのためにはまず「どこでつまずいているのか」を明解にし、対処する必要があります。
後半には「中学受験国語における問題点」を載せております。
現在の算数における問題点をお選びください。
受験算数でつまずいている
大手の塾で受験算数の問題に取り組んだところ、意味不明すぎて混乱している、というケースかと思います。
これは普段学校の通知表で、「全教科大変良い(3段階の一番上)を取れていても起こりうる状況」です。
通知表が全て大変良いならば、学校で聞いた内容は全て理解できてアウトプットもできているということなので、学力に問題はありません。全体から見れば上位の実力があると思われます。
しかし、「それでもついていけないほど大手の塾が要求する学生のレベルが高く、授業スピードが速い」のです。
確かに受験を希望してきたのは塾ではなく学生の側です。小学生が日々の持ち時間のほとんどを勉強に捧げるという不自然さ自体には、あまり考慮はないと思われます。
塾側は合格実績として想定している学校があるため、基本的にはそのレベルに集団全員が取り組みます。
塾の取り組みがそのまま基本内容だと普通は考えてしまいますが、「中学受験には大学・高校受験のような『共通入試』がない」点には注意が必要です。
「塾が設定した学校向けの授業と、それぞれのご家庭の希望校に向けた学習内容は、一致するわけではない」ということは、常に意識しておくと良いと思います。
ここで考えられる対処法は2つあります。
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1.塾のペースにくらいつく
「直近わからない問題がいくつかあった」というケースならば、個々の問題の解説でクリアできます。また志望校的にやらなくて良い問題の可能性もあります。
ただしそれだけでは「困ってます!」とまではいかないはずです。おそらく、「普段授業でやった内容を家で解くとわりとできているのに、月ごとの塾内テストではとんでもない結果が返ってくる」という状況になっているのではないでしょうか。
この時ほとんどの原因は、「スケジューリングが上手くいっていない」点にあります。
他教科を含めると塾の課題量がどう考えても膨大であり、「渡されたテキストを次までに解くだけでいっぱいいっぱい」という状況になっているならば、ご相談ください。
目標を決め、取捨選択をして、「一週間がきちんと回るスケジュール」を組むことで、しっかり復習量を確保した課題への取り組みができるようになります。
そして、一週間が上手く回り始めれば、テストの結果はついてきます。
一方で、「授業の内容にいつもついて行けてない」ならば、これは「いばらの道」であるとお考え下さい。
なぜなら現状すでにやり直しが必要になっている問題群がかなりある中で、それをやりつつ、塾の現行課題も同時に全て消化していくからです。
つまり、「つまずいているのにやることが2倍以上に膨れ上がっている」ことになります。
この道を通るには、学生自身にかなりの覚悟と能力が要求されます。
消化不良かつ学生がつぶれそうになれば、それを見るご家族も同様に精神的負担を感じていくことでしょう。
この道を選ぶ場合であっても、「本当にこれは今時間をかけるべきことか」、「そもそも志望校受験に必要なことなのか」はしっかり吟味し、やらなくていいものはやらない、と決めておく必要があります。
2.一端授業は無視してやり直す
こちらは、「塾で授業を聞いていてもわからない」ケースや、「きちんと練習量を確保できずに塾の復習テスト結果が奮わない状況が長く続いてしまった」ケースです。
つまずいたところを消化していくのは現実的かつ当然の方法と言えます。 おそらく塾に相談しても問題の取捨選択と復習をするよう言われると思います。
ただ、「ずばり今は捨ててやり直しましょう」とまでは言いません。
そして塾では宿題のチェックやテストもあるので、学生は 「たとえ両立は無理だとわかっていて現にやれていなくても授業についていくのを捨てることを嫌がる。」という問題点があります。
しかし、「目標は自分の目指す学校に合格すること」で、やるべきことはそのために限りある時間を有効に使うことです。
やれることとやれないことをしっかり見極めて決断することも大切です。
「一週間のスケジュールが全く回らなくなっている」場合は、塾のカリキュラムが完全に消化不良に陥っているという印です。
この場合は「転塾」も視野に入れて考える必要があります。
塾や家庭教師はあくまで「本人にとってのサプリメント」であり、命令系統の主体ではありません。司令塔となるべきは学生本人、ご家庭の側で、塾に合わせる必要はないのです。
自分にとってどこが有用かを吟味して、サプリを使うように塾を使うと精神的にも良いと思います。
トトでは中学受験のフォローとして家庭教師・マンツーマン個別指導も行っております。
その際は個々の状況・要望に沿ってプランニングをするのが最初の役割となります。
大まかにまとめてしまえば、
①「一週間がきちんと回るスケジュールを組むこと」
②「現在のレベルを把握し、取り組み内容を根本的に見直すこと」
以上の2点を最優先に考えます。
現在どのように取り組んだらよいかの迷い、ご不安な点があれば、お気軽にご連絡ください。
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小学校テストでつまずいている
「『小学校テストはほとんど満点』となっていない場合、受験算数の問題に取り組むのは時期尚早」です。
もし現在「小学校のつまずきも克服しつつ大手受験塾の問題群にも取り組む」ような状況ならば、学生には精神がおかしくなるレベルで負担になっているとお考え下さい。
学生にとっては、今わからない小学校の内容をしっかり定着させることがまず大変なのです。
この場合、「算数は時間がかかってもまず小学校の範囲を終わらせることのみに集中する」ことをお勧め致します。
なぜなら「中学受験では全ての学校が特殊算の正解を要求しているわけではない」からです。
試験問題にはあっても合格者もほとんど解けておらず、実質小学校の範囲をしっかりマスターしているか否かで合格が決まっているケースは多数存在します。
学校の内容につまずきがある場合、試験問題に即した現実的な受験校の選択や、集団ではない、個人個人のレベルに合わせた学習の進め方がより重要になってきます。
何かご不安な点、ご不明な点ございましたらお気軽にご相談ください。
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中学受験国語における問題点
ここでは小学4年生あたりで大手塾に通われて、受験用の国語の学習が始まったというケースを想定します。
ここで問題になるのは、「圧倒的に文章の量が多く感じる」という点です。
大手塾のテキストを見ていただければわかると思いますが、小学4年生でも2段組みの文章が2ページなど普通です。
一方学校のテストは紙1枚の上段に大きく書かれた教科書の文章です。
この違いに直面すれば、「何が起こった?」と思うのは当然です。
そしてここに、「明らかに知らない語彙、漢字が多い」という問題が加わります。
すると、知らない言葉だらけで読むのもたどたどしくなり、結果文章の中でそもそも何が書いてあるのか内容が整理できない、ということになります。
この段階で必要とされているのは、文章読みの論理関係どうこうや、設問に注意してテクニカルに答える練習ではありません。
小学生の中学年といえば、書き取りの文字自体覚えだして数年、漢字を書き出して数年のよちよち歩きです。そもそも「主語述語の読み取りや、修飾語の関係、指示語がどんな内容を指しているのか、そうしたところが未熟な状態」です。
確かに、「知らない言葉は辞書で調べていけば文章の意味はわかる」はおおよそ事実です。
しかし、「自分がその作業をやる立場」にたってみたらどうでしょうか。
外国語を習い始め、単語や文法をちょこちょこ覚え始めた段階で、「長文で知らない単語を全部辞書で引きながら、文法における修飾関係も予想して、さらに設問に答えるためのテクニックも学ぶ」ということを自分だったらやりたいでしょうか。
ちなみに私は、「フランス語の文法も単語もほとんど何もわかってない段階でフランス語の原著を読んでみた」という経験があります。
数ページ訳すのに死ぬほど時間がかかった挙句、文法は全て予測で解釈していったので訳は間違いだらけで吐きそうになりました。こんなことはやらない方がよいと思います。
では、どのように対処していけばよいでしょうか?
外国語を学ぶつもりで
外国語を学ぶとき、私たちがどうしているかといえば、「大量の音のインプット」をしつつ、「短い文章で語彙と文法を学ぶ」ところから始め、その「レベルに見合った本(長文)」を読むはずです。
私たちはすでに大量の日本語を耳で聞いてはいます。すると書いてある文章も、「日本語なのだから読むのは問題ないだろうと考えがち」かもしれません。
しかし、中学受験国語では自分の語彙や文法レベルを一気に越えた長文を読むという状況が起こります。
こうしたときには、「語彙本」や「文法を学ぶ問題集」を、これも何種類もを全部一気にではなく段階を踏みながら毎日取り組んで血肉化していくのがおススメです。
急がば回れ、まずは一文一文を完璧に「精読」できるようになることを目標にすることで確実に実力がついてきます。
そして、「実は大手塾のテキストもそれを学べる」ようになっています。
比較的短い文章で語彙を学び、文法を学ぶテキストがあるはずです。それを最優先に取り組むことが大切です。
ここで、「全て同時にやろうとする、さらに『長文読解というゴール』の方から力を注いでしまう」と日々の勉強が全くはかどらなくなります。
たった一つの宿題・課題を終わらせるのに時間と労力が果てしなくかかるためです。
また定期的にテストがあるからと「設問系を解くこと」を重視すると、時間内に終わらせることに躍起になり、あっちこっちを見る「飛ばし読み」や、マスの穴埋めを探すだけの「当てっこ」グセがつく危険があります。
読解は「当てる」のではなく「解く」ものです。
また飛ばし読みとは「その議論の展開や物語の流れはもう知ってるよ」と慣れ親しんだ「結果」行うものです。
精読スピードの向上が読解のスピードを上げてくれます。
基礎テキストからしっかり身に着けてレベルアップしていくという取捨選択が、国語においても重要です。
家庭教師・個別指導では国語のフォローも行っております。
ただし、国語の場合は算数と異なり、「以前の単元内容の復習定着」ではなく、「語彙と文法レベルをあげていくこと」が塾での授業についていける参加要件になります。
では基礎力をあげながら1週間のスケジュールを構築するにはどのように取り組んだらよいか、そうした迷い、ご不安な点があれば、お気軽にご連絡ください。
文責 町田
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